酒の味

断酒

酒の味がわかる

俺は酒の味が分かる。君はまだ酒の味が分かっていない。君の口は、まだお子ちゃまの口だね。

気持ち悪いことを言う。なんだお子ちゃまの口ってのは。おっさんから赤ちゃん言葉を聞くなんて、嗚咽が止まらない。

酒の味が分かるだの、分からないなどと、よく表現されるが、これは本当に怪しいことだ。

我々は毎日米を食っている。でも、俺は米の味が分かる、君はまだ米の味が分かっていない、なんてことは誰も言わない。

俺には分かるけど、君には分からんだろう。何故そんなことをわざわざ面と向かって言うのだろうか?自分で酒の味が分かるなら、相手も酒の味を分かっていると考えるのが普通だろう。もしかすると彼は、彼の言葉とは裏腹に、酒の味をよく分かっていないのかもしれない。自分もよくわからない酒の味を、お前がわかるはずはないという確信があるから、そんなことを言うのではないか。

それとも、彼の言葉をそのまま信じるならば、彼は酒の味を昔は分からなかったけど、今はやっと分かるようになった。しかもそれは、ちょっとやそっとの努力ではたどり着けない孤高の味覚なんだ。凄えだろう。君にはまだまだ努力が足りない。そう言っているのだろうか。

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アルコールは不味い

タバコの例をあげるまでもなく、アルコールも本来は不味いものだ。酒というのは、この不味いアルコールを何かで、かなり薄めて、なんとか飲めるようにしたものである。本来、アルコールというものは味わうような代物ではない。

風邪をひいて、医者からもらった薬の味を、これは美味い、俺は風邪薬の味が分かるよ。君はまだわからないだろう。そんなことを言う滑稽な人はいないだろう。しかし、アルコールだって風邪薬と同じく薬である。依存性があり、脳を麻痺させる薬物だ。風邪薬の味を語っている人と、酒の味を語っている人は、同じ過ちをしでかしているとみて良い。

違法ドラッグや脱法ドラッグをエンジョイしている人達だって、このドラッグの味がたまらない、このドラッグがあれば、余裕でご飯3杯はいける。なんて言わない。ドラッグによって脳を麻痺させているだけで、その麻痺の感覚をエンジョイしているのだ。そして依存しているものを摂取する喜びに浸っているのだ。

美味いのは、酒に混ざっているアルコール以外の部分であり、一緒に食べる肴であり、仲間であり、恋人であり、お店の雰囲気である。合法ドラッグであるアルコールの味なんて誰も求めてはいない。アルコールによって依存が形成された脳と身体だけが、アルコールを求めているのだ。その脳と身体にとっては、アルコールは待ちに待った薬物なので、不味くても、それは喜びの味に変換される。

そう、アルコールは不味いが、依存が形成されている脳と身体にとっては、何者にも代え難い、喜びの味なわけだ。

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薬物の味がわかるおっさんの話

冒頭のおっさんの話を分かりやすく言い換えてみよう。

俺の脳と身体は、アルコールの依存がかなり強固になってきていて、アルコールを摂取する瞬間をとても心待ちにしているんだ。だから、酒を口にした瞬間、脳と身体がめっちゃ喜んじゃうんだよね。あれ?君はまだ依存形成が十分進んでいないようだね。それじゃあ、酒なんて不味いだけだよ。しっかり依存を形成して、脳と身体がアルコールを心待ちにするように準備すれば、誰だって喜びの味を感じるようになるよ。何事も準備8割だからね。不味いアルコールを大量に毎日飲み進めるのは難しくないかだって?そんなの慣れれば簡単さ。アルコールを摂取すれば、お酒のコマーシャルに出てくる人みたいに、人生を楽しめるって自分の脳に刷り込むのも良い方法だよ。

ここで薬物の定義をWikipediaから引用しておこう。

薬物(やくぶつ、drug)とは、

  1. 薬草などの自然界の物質及び化学物質に由来して、化学的に精製された物質。薬品のこと。
  2. 1.のうち、特にヒトや動物に投与したときに、何らかの生理的な作用を及ぼすもの。疾病の治療、予防、診断といった医療の用途に使用されるものは、医薬品といい、薬物というときはそれ以外の用途に使用するものを指すことが多い。酒やタバコは入門薬物(ゲートウェイ・ドラッグ)である。
  3. 2.のうち、特にそれを用いることで危険な依存性をもたらすアヘンマリファナヘロインなどの依存性薬物の略称。麻薬覚醒剤など、薬物依存の対象となるようなもの。

日本では、タバコ未成年者喫煙禁止法アルコール飲料は未成年者飲酒禁止法による規制がそれぞれ存在する。

たばこやアルコール飲料は、薬理学的には依存性物質であり、またニコチン依存症やアルコール使用障害・アルコール依存症という習慣性・常用・乱用に発展するという点で、保健衛生上はドラッグの一種に含まれる。”

脳と身体が依存している、アルコールという薬物を摂取する際に、この薬物がどのような味に混ぜられているのかということを話すとき、「酒の味は、、、」と人は語りだすのだ。

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